「うちは悪い会社じゃないんですよ。スタッフも長く続けてくれているし、お客さんからの評判もいい。なのになぜか、採用だけうまくいかなくて」
この言葉を、私たちはこれまで何度も聞いてきました。
経営者の方の言う通りなのです。実際に見に行くと、いい会社です。
働く人たちが生き生きしていて、仕事への誇りがある。
でも、その「よさ」が外に出ていない。そこに、問題の核心があります。
1. 採用市場では「見えること」が先にくる
今の採用の現場では、「いい会社であること」と「いい会社に見えること」は、別のことです。
求職者が会社を選ぶプロセスを考えると、これがよくわかります。
まず検索する。ホームページを見る。口コミを調べる。SNSがあれば確認する。
そうして「なんかよさそう」と感じた会社にだけ、応募を検討し始める。
このプロセスで「見えていない」会社は、存在しないのと同じです。
いい会社かどうかを判断される前に、候補から外れています。
2. 「実態」と「見え方」の間にあるギャップ
多くの会社が抱えているのは、質の問題ではなく、見え方の問題です。
実際に働いてみれば、その会社のよさはわかる。
でも応募前の求職者には、それを確かめる手段がありません。
あるのは、求人票と、ホームページと、口コミだけです。
そこに「なぜここで働くのか」という情報が書かれていなければ、求職者はその会社を素通りしていきます。
悪い会社だと思っているのではなく、「どんな会社かよくわからない」という理由で。
わからないものには、人は踏み込みません。
3. 「見え方」を整えることが、採用ブランディングの本質
私たちが採用ブランディングと呼んでいる仕事の中心は、この「見え方」を整えることです。三つの順番で進めます。
まず中身(軸)を創る。
その会社がどういう会社か、なぜこの仕事をしているのか、どんな人と働きたいのかを、経営者と一緒に言葉にします。
次にカタチにする。
その言葉を、人の声と表情が伝わる映像やホームページにします。
そして届ける仕組みをつくる。
求職者が目にする場所に、継続して届け続けます。
順番が大切です。
中身がないまま映像を創っても、発信しても、届くものがありません。
4. 「語られていない」だけで語れないわけではない
「うちには特に語れるものがない」という経営者の方に、私たちは何度もお会いしてきました。
でも実際にお話を聞くと、必ずその会社にしかない言葉が出てきます。
語れる会社とそうでない会社があるのではありません。
語られている会社と、まだ語られていない会社があるだけです。
採用に苦戦している会社の多くは、「悪い会社」ではなく、「まだ語られていない会社」です。
必要なのは会社を変えることではなく、今の会社をちゃんと見えるようにすることです。
まとめ
「いい会社なのに採用できない」という状況は、むしろ最も解決しやすい状況でもあります。
会社の中にある「よさ」を、外に出すだけでいい。
それをどうやって言葉にし、カタチにし、届けるか。
私たちが一緒に考えたいのは、そこです。
「自社のよさをうまく伝えられていない気がする」という段階でも、ご相談いただけます。